デザイン
自分と「デザイン」について。
自分の場合、他の人よりデザインについて関心を持ち始めたのは、かなり遅かったと思う。
中学、高校の時なんて特にやりたい事も無く、ただなんとなく学校に行って、受験をして、なんとなく大学に進学して。
大学でも、まあそこそこ勉強して、就活して過ごしたら良いかなあ、ぐらいの考えしか持っていない、特に大したモチベーションを持たない怠惰な学生であった。
この時、デザインなんて全く無知で、デザインがどうこうなんて考えたことも無かった。
丁度就職活動が始まる前の大学3年生ぐらいのとき、SNSで共通の音楽が好きで知り合った方と、色々話をする機会があった。この方が、いわゆるグラフィックデザイナーだった。
当時デザインについては何もやっていなかったが、ちょこちょこと風景の写真は撮っていたりして、その方にも見せたりしていた。そして何故か
「君はデザインをやった方が良い」
という様な事を言われた。
正直「え、デザインって何?」って当時は思った。しかも何故デザイン?と。
しかし、そう言われると興味が湧くし、その後デザインについて色々と調べた。
全く自分の知らない世界だった。
しかし、自分の制作したモノを見て、綺麗や可愛いなどの印象を受け、人々が商品を購入したりする。
そういったことにとても興味が湧いた。
その後、デザイン系のソフトの教本などをちまちまと買い、体験版を触ったりしつつ、自分なりの「デザインらしきもの」を作ったりした。
特にコンセプトやターゲットなどを考えたりもしない、今思えばとても稚拙なものだった。
完全に自己満足ではあったが、とても楽しかった。
日に日にデザインへの興味は増していった。
そして、大学4年生になって、本格的に就職活動が始まった。
自分は工学部だったので、システムエンジニア等の求人のある企業の選考を受けていたが、心の中ではデザインの仕事もしてみたいと悩んでいた。
この時は本当に悩んだと思う。
親に学費を出してもらって、その道を蹴るのも正直後ろめたかったし、そこで蹴ったからといって、美大なども行っていないのにデザイナーになれるのか、という不安もあった。
最終的に悩んだ末に、1年間だけ、夜間ではあるが専門学校へ行く事に決めた。
貰っていた内定は蹴り、両親に土下座もした。
それでも、やってみたかった。
その後、昼間はアルバイトをしつつ、夜間は専門学校で勉強しつつ、の日々となった。
本当は学校は2年制であったが、2年目はほぼほぼポートフォリオの制作になると聞いていたので、2年目は進級しなかった。
それよりも、自分で早くポートフォリオを作り、就職活動して現場に入った方が学べることは多いであろう、と考えたからである。
そこから何社か応募し、なんとか内定を貰い、京都のデザイン事務所で働く事となった。
この時はデザインの経験も浅かった事もあって、最初はめちゃくちゃ怒られまくった記憶があるが、良い経験を積ませてもらったと思ってる。 仲良くもさせてもらった。
因みにここでは三年半過ごした。
そして、今はWebデザインを生業として、東京で働いている。
京都はとても居心地が良く、自分にとって2つ目の故郷とも言えるぐらいだったけど、やはりデザインについて一番先進的である東京がどんなところなのか、知りたかったからである。
案の定、東京には自分より凄いデザイナーさんが沢山いて、自分はまだまだだったんだな、と思い知らされる。
正直少し悔しさもあるが、まだ自分はこれから成長し、もっと面白い事が出来たりするのかな、とも感じたのでとてもワクワクしている。
そしてこういう感情を持てたのは、最初に出会ったデザイナーの方をはじめ、今まで知り合った方々のおかげだと思っているので、本当に感謝である。
これからもこの感情を大事にしていきたいし、これからもデザインに寄り添って生きたいと思う。