印刷などで使われる「特色」について
twitterで特色の話題が出たので、少しばかりまとめとして記事にしてみる。
特色って?
通常、印刷の色はCMYKの4色(プロセスカラー)の掛け合わせで作られているが、
特色は要は「インキ会社が独自に予めインキを調色して作った色」である。
有名なのがDIC株式会社が展開する「DIC」,パントン社が展開する「PANTONE」で、この辺りが主流となっている。
(他にも東洋インキ等もあるけど、特によく耳にするのは上の2つかな?)
特色を使うメリットは?
主なメリットとしては、金色や銀色などのメタリックカラー、またその他「プロセスカラーの掛け合わせでは表現出来ない色」を表現することが出来る。
更に、特色には「指定の色を誤差なく表現する」というメリットもある。
「プロセスカラーでも数値指定しているし、正確に色が出るのでは?」と思う人もいるかもしれないが、実際印刷してみると印刷会社によってかなり仕上がりが違ったりする。
(全体的に色が薄かったり、やたらシアンが強かったり、など。)
独自に予めインクを調色してある特色の場合、前述の様な色の誤差はより少なくなる。
また、特色の使用例としては、金色などでより高級感のある商品パッケージを作ったり、会社の独自性を表現するため特色をコーポレートカラーとし、ロゴマークや、名刺などのビジネスツールに使用する事が多い。
実際色はどのように指定するの?
よくデザインの仕事で扱われるAdobeのソフト(Illustrator,Photoshopなど)だと、DICやPANTONEなどのカラーライブラリーが存在するので(下の画像参照)、それを使用したりする。
【参考】
helpx.adobe.com
また、場合によっては色見本や、カラーチップも印刷会社に渡したりすることもある。
(より正確に色を指定するため。あくまでモニター上の色は仮の色に過ぎない)
どこでも特色って印刷してくれるの?
答えはNo.
大体の印刷会社は特色印刷に対応しているが、ネットプリント系のお店だとCMYKのみで、特色印刷に対応していなかったりする。
なので、印刷の場合は特色印刷が可能であるか確認が必要となる。
ということで今回のまとめ
・特色は予めインキを調色して作った色である。
・色の誤差を出したくない、会社のコーポレートカラーなどに使われることが多い
・印刷の際は印刷会社が特色印刷に対応しているか確認
Webのデザインをメインにしている人だと、特色ってあまり聞かなかったりするみたいなので、
そういった人がDTPの仕事をする場合に、この記事を読んで少しでも役になればなあ、と思う。